身在东京,心在上海。

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こじらせ女子大生が暗号通貨・ブロックチェーンや中国についてゆるーく語ります。

卒業論文を書き終えた所感とこれから書く人へのアドバイス

こんにちは、こじらせ東大女子(@icotaku_utgirl)です。 先日、この半年間闘い続けてきた卒業論文をついに仕上げ、提出して参りました。

思えば、文章を書くこと自体は苦ではないし、5000字〜2万字くらいのレポートは大学の課題でも仕事でもよく書いてきたにも関わらず、なぜ卒業論文となるとこれだけ難しく時間がかかるのか。親や友人には「この半年間ずっと卒論卒論言ってるのに、まだ終わってないの?笑」とも言われる始末...
そこで卒業論文が他の執筆活動とどう違うのか、具体的にはどのような意義があり、なぜ難しく時間がかかるのか考えた上で、これから卒論を書く人たちに向けてちょっとしたアドバイスを書き連ねたいと思います。 なお、これは文系、特に社会科学系の卒業論文の話なので、自然科学系や人文学系、および修士論文や博士論文では当てはまらないこともあります。何卒ご了承ください。

卒業論文の意義とは

卒業論文は、4年間の学問生活で蓄積してきた知見を土台に、自らの専門領域において行う学術的な表現活動です。 普段の授業で出される課題レポートとは異なり、半年(テーマ決めが早ければ1年)という実に長い期間が与えられ、テーマの設定から情報収集、執筆に至るまで全て自分で行わなければなりませんし、小論文やエッセイとも異なり、しっかりと構成を組み、先行研究を土台にした上で自分の見解を展開していかなければなりません。 特に卒業論文が必須となっている学部ではかなりの数の単位が与えられることもあり、4年間の大学生活の集大成と言っても過言ではないでしょう。

なぜ卒論は「難しい」のか

普段書いている課題レポートやエッセイと比べ、卒論の何が難しいのかというと、それは「学術的な表現活動」であること、つまり学問として意義のあるアウトプットを出さなければいけないことでしょう。
調査まとめ+ちょっとした見解でも許容される数千字程度の課題レポートや、徒然なるままに思いをしたためるエッセイとは異なり、自分が研究したい領域における主な先行研究をふまえたうえで、根拠や具体的な事例とともに独自の見解を述べ、自己の学説を提示することが求められます。まさに「巨人の肩の上に立つ」ということですね。

また、卒論は〆切までの期間が非常に長いことも難しい点かと思います。
例えば課題レポートやエッセイは、1週間や2週間という短期間で仕上げなければならないので、求められるクオリティもあくまで1週間や2週間で書ける程度であり、自分の中でもそれ相応のクオリティを目指して執筆します。対して卒論は、〆切まで何ヶ月もの期間が与えられていることから、求められるクオリティも必然的に高くなり、自分としてもより高いクオリティを求めます。極端な話、1月が〆切で夏休みに書き終えることができたとしても、それから4ヶ月間、新しい発見があって本論を書き換えたくなったり、説得力を増すために構成を変えたくなったりと、第一稿を改善せずにはいられなくなるでしょう。
これを逆手に取れば、長時間卒論にコミットするのが嫌だという人は、〆切1ヶ月前から始めれば、自分の中でより高いクオリティを求めて永遠に時間を使ってしまう、ということはなくなるでしょう。(個人的には当然オススメしません。)

スケジュール

これは私の学部での、テーマ決定から提出までのスケジュールです。大学や学部によって違いますが、参考までに。

  • 6月末 先行研究を数本読んで卒論のテーマ決定
  • 8月 引き続き先行研究を読む、情報収集
  • 9月〜11月 第一稿執筆、教授からフィードバックをもらう
  • 11月末 卒論テーマ最終決定
  • 12月 第二稿執筆、教授らアドバイザーから再度フィードバックをもらう
  • 1月 細部の推敲、誤字脱字チェック、体裁整える
  • 1月8日 提出!

執筆を始めた時期は早い方だと思いますが、構成決めや推敲にだいぶ時間を使ったな、という印象です。

反省とアドバイス

ここで私自身がやって良かったこと、こうすれば良かったと反省していることを書き連ねます。これから卒論を書く人の参考になれば幸いです。

- 自分が関心を持ち、かつ学術的な意義のあるテーマを選ぶべし。
半年間(テーマ決め早い人だと1年間)向き合うことになるテーマなので、自分が関心を持ち研究し続けることができるテーマが望ましいです。ただし先行研究が少ないと学術論文として書くのが難しくなってしまいます。興味関心と学術的意義をどちらも満たすようなテーマ設定の仕方は、教授がよく知っているのでアドバイスを仰ぐべきです。

- 論文の問いを明確に提示し、本論でそれに明確に答えるべし。
これは私が教授からいただいた言葉のまんま受け売りです笑
特に具体的な事例などを何万字と書いていくうちに論文の本来の趣旨を見失いがちなので、常に意識すると良いです。
収集したファクトは同じでも、問いを明確にしてそれに答えるというのを意識するだけで書き方が変わり、筋の通った論文になります。アドバイザーや友人にも読んでもらうなどして、問いとそれに対する答えが明確になっているか、しっかりチェックしましょう。

- 参考文献はしっかり管理すべし。
誰しも大学で耳にタコが出来るほど言われてると思いますが、他の論文からの盗用・剽窃は犯罪とみなされますし、出所不明な情報は読者に信頼してもらえません。よって学術論文では、外部の情報を参考にしたり他者の論文から引用したりした内容の出典を、脚注および参考文献リストで示すことが必須となります。
抜け漏れのない脚注・参考文献リストを作るために、下書きの段階から情報ソースををはっきりさせておくことが大事です。なお私は「後ででいいや〜♪」と脚注つけるのを後回しにして、後からソースを探すことになったこともありました...これでは二度手間なので真似しないでください。
また、脚注や参考文献リストの書き方には細かいルールがあり、意外と手間がかかります。書名・著者名・出版社・出版年を記すのは基本ですが、定期刊行雑誌の場合は号数と収録ページ、Webサイトの場合はダウンロード・アクセスした日時も必要になったりするんです。Refworksというツールで参考文献を管理すると、文献の種類ごとに適切なフォーマットで脚注や参考文献リストに出力できるので、オススメです。

- 「アドバイザー」を最大限活用すべし。
担当の教授にアドバイスを仰ぐのはもちろんのこと、その他自分が論文で扱っている領域に詳しい人や逆にその領域に疎い人にもインプットをもらうと良いです。
教授は先行研究や理論的枠組みに明るいので、どんな先行研究を参考にすべきか、事例をどのような理論的枠組みで分析すれば意味のある示唆が得られるか、といった部分で、力になってくれるでしょう。
その領域に詳しい人には、どんな事例を分析対象とすべきか、逆にそうでない人には、事前知識がほぼなくても分かりやすい論文になっているか、論の流れに違和感はないかといった部分で、インプットもらうと良いかと思います。

- 時間には余裕を持つべし。
一見当たり前のことなんですが、なかなかできないのが人間というものです。 情報収集や執筆以外にも、一旦書き上げたものを推敲したり体裁を整えたりするのにも意外と時間はかかります。〆切ギリギリまで書いていると、〆切まであと1時間となったところで印刷中にプリンタ壊れた、とったアクシデントがあるかもしれません。最後に諸々調整が必要なことを考えると、遅くとも〆切一週間前には仕上げておきたいところです。
何より時間があれば、よりクオリティの高い論文へとブラッシュアップできる時間も多くなります。せっかくの4年間の集大成なので、納得いく論文を仕上げるためにも、時間に余裕を持っておくようにしましょう。

最後に

卒論の意義や難しさ、スケジュール、そして反省・アドバイスまで、色々書き連ねてきましたが、今はさっき出した卒論が審査を通過し、無事単位(できれば高い評価も)がくることを祈るばかりです...
来年以降卒論を書く後輩の参考になれば幸いです!