身在东京,心在上海。

身在東京,心在上海。

こじらせ女子大生が暗号通貨・ブロックチェーンや中国についてゆるーく語ります。

【NHKスペシャルダイジェスト】テクノロジー産業を巡るアメリカと中国の覇権争い

こんにちは。こじらせ女子(@icotaku_utgirl)です。

この記事は1/19の21:00より放送されたNHKスペシャル『アメリカVS.中国 “未来の覇権”争いが始まった』のダイジェスト記事です。
長引く貿易戦争に加え、5Gからの中国製品排除、AI開発競争など、テクノロジー産業における米中の覇権争いが本格化しています。
このようなテクノロジー産業を巡る両国の攻防の最前線を取り上げたのが、この番組でした。

www6.nhk.or.jp

番組ではAlibabaが香港ーフィリピン間でブロックチェーンを使った国際送金を成功させた例をはじめ、中国企業や政府がブロックチェーンをどう一帯一路に組み込もうとしているかも紹介されており、中国のブロックチェーン業界に注目している私個人にとっても非常に見応えのあるものでした。

この記事では、適宜補足もしつつ番組の内容をダイジェスト形式で紹介します。
(全ての内容をカバーできている訳ではありませんが、ご了承ください。)

急躍進する中国の自動運転スタートアップ

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今や自動車メーカーではなくソフトウェア企業が、AI(人工知能)を活用した自動運転自動車を作る時代になりつつあります。自動運転の領域でも、GoogleやTeslaといったアメリカ企業の対抗馬として台頭してきている中国企業が存在します。

中国・深センのRoadstar.AIという2017年4月創業のスタートアップは、創業からわずか1年で自動運転技術キット「Aries(アリエス)」を公開し、シリーズAで約140億円もの資金を調達、レベル4自動運転(特定の場所でシステムが全てを操作できるレベル)の実用化へ向けて開発を進めています。

その急躍進の秘訣は高度なIT人材にありました。Roadstai.aiのメンバーの大部分は、「海亀(中国語で海外帰りを意味する "海帰" と同じ発音)」と呼ばれるアメリカからの転職組で、GoogleやApple、Teslaなど世界最先端のテクノロジー企業で働いた経験を持ちます。彼ら自身は、元の職場から技術を盗んでいる訳ではないものの、当時得た知見を活かして開発を進めているのです。

テクノロジー産業を国家戦略とする中国とそれに反発するアメリカ

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中国は、世界の製造強国の仲間入りを目指して『中国製造2025』を掲げ、その一環で5GやAIなどの次世代情報通信技術にも注力しています。そんな中、アメリカの最先端技術を取り込もうと、中国系資本がシリコンバレーにこぞって押し寄せています。
中国企業が出資または買収の交渉で提示する金額は、アメリカ企業の提示額の数倍になることも多く*1、多くのスタートアップはそれに好意的な反応を示しています。

一方のアメリカ政府は、中国への技術流出は国家の安全保障に関わる問題として、中国企業からのオファーには警戒するよう企業に呼びかけています。実際に、アメリカ政府は2018年10月、半導体や情報通信など27産業を規制対象に外資による対米投資の事前申告を義務付け、中国資本の流入を制限しようとしています*2

しかし、多くのアメリカのテクノロジー企業にとっては、巨額の資金援助や中国市場への進出機会はやはり魅力的で、政府との間に温度差が生じているのが現状です。

ブロックチェーンで加速する一帯一路の金融ネットワーク

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中国では、一帯一路の沿線諸国を取り込む一大金融ネットワークを構築しようとする動きも見られます。その土台となる技術となるのがブロックチェーンです。

アリババがブロックチェーンで構築する東南アジアの経済圏

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2018年6月、アリババ傘下のアント・フィナンシャルは、ブロックチェーンを用いた国際送金サービスを開発、送金実験では約3秒で香港ーフィリピン間の送金が完了しました。このお金を受け取った相手は、フィリピン現地のアント・フィナンシャル提携店舗で現金化できるとのことです。
フィリピンは銀行口座所有率が低いものの、世界各地の出稼ぎ労働者からの国際送金需要も大きく、そのギャップをブロックチェーン技術で埋めようと取り組む企業は少なくありませんが、アリババもその一つです。
決済システムとあわせてEC事業でも、現地のEC企業を買収するなど*3フィリピンをはじめとする東南アジアへの進出を本格化させています。

基軸通貨ドルに支えられた国際金融システムへの挑戦

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エンタープライズ向けにBaaS(Blockchain-as-a-Service)を提供する中国企業・太一クラウド(太一云)には、カザフスタンやポーランドから、ドルに依存しない国際送金システムをブロックチェーンで創ることができないか、という相談が寄せられました。
なお、太一クラウドは日本やグローバルではあまり知られていないものの中国を代表するブロックチェーン企業の一つで、CEOの鄭迪氏は2017年・2018年のダボス会議に、中国ブロックチェーン産業を代表して出席した経験も持ちます。

では「ドルに頼らない国際送金システム」はなぜそれほど重要なのでしょうか。
ドルは終戦以来基軸通貨として特別な地位にあり、原油などの戦略物資はほとんどがドル建で取引されています。第三国同士が原油取引を行う際も、ドル決済である限り、それぞれの国の金融機関が米金融機関に開設した口座を介して決済が行われます。よってアメリカは、一見自国とは無関係な第三国間のドルの流れまでをも支配することができ、有事の際は「ドル決済利用禁止」「米金融機関のドル資産凍結」という手段を駆使することで、好ましくないと判断した取引を差し止めることもできるのです。
基軸通貨ドルを利用したアメリカの経済制裁を逃れようとする各国の動きも、最近では目立つようになっています。例えばイラクは2000年に原油取引をユーロ建に変更したことでアメリカの逆鱗に触れましたし、ここ数年でもアメリカから制裁に苦しむイランやロシア、ベネズエラといった国々は、原油取引をドル建からユーロ建や人民元建に切り替えています。ベネズエラが自国の原油資産にペグされたPetroトークンを発行し原油取引に利用できると謳ったのも、米国が支配するドル決済網を使わない取引を可能にするためでしょう。

カザフスタンのような中国・ロシアとの繋がりも強い資源国にとっても、原油取引においてこれら二国と緊張関係にあるアメリカが支配するドル決済網に頼りきりになってしまうのは避けたいという意図があるのでしょう。
そこで中国は、一帯一路の沿線諸国と共にブロックチェーンベースの国際送金システムを構築することで、基軸通貨ドルを擁するアメリカに支配された国際金融システムに対抗しようとしているのです。これは恐らく各国の金融機関が参画するコンソーシアムの形になると思われますが、今後SWIFTやRippleの強力な競合となる可能性も高いでしょう。

日本の取るべき戦略とは

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このように、AIやブロックチェーンに代表されたテクノロジー産業を巡る米中二大国の対立が激化する中、日本はどのような戦略を取るべきなのか、という問いをもって番組は終了します。

例えば自動運転の領域では、トヨタ自動車が2018年4月、アメリカでの自動運転実験を中断した直後に中国でも自動運転の実験を始める計画を明らかにしており、*4、2018年10月には日中両国の業界団体が、自動運転技術での国際標準策定へ向け提携を結ぶなど*5、日中の結び付きが強くなっています。

歴史を振り返ると、圧倒的な人口と資源を擁する強大国に囲まれた日本は、常に国家の舵取りにおいて難しい選択を強いられてきたように思います。そして21世紀、テクノロジーの進化によりハイポリティクス(軍事・安全保障)ローポリティクス(経済・通商)の境界がますます曖昧になると、一国の産業政策がその国および周辺国の安全保障や外交関係にも影響を及ぼすことになります。よって日本としても、テクノロジー産業振興を図るに当たってより慎重な選択を迫られることになりそうです。

合わせて読みたい

米中の覇権争いについてはMcKinseyのレポート、ドル基軸体制をはじめ、ブロックチェーンを学ぶ上で押さえておきたい国際金融の知識についてはd10n labのレポートを読むと、より理解を深めることができます。ぜひ併せてご覧ください。 www.mckinsey.com

junyahirano.com

中国検索エンジン大手Baiduが手掛けるXuperChainを大解剖!

※この記事はこれから始まる!仮想通貨に寄稿した記事の転載です。

こんにちは。こじらせ東大女子(@icotaku_utgirl)です。
本日は中国検索エンジン大手Baiduが手掛けるXuperChainについて解説していきたいと思います。

英語でプレスは出てはいるものの、ホームページやホワイトペーパーはまだ中国語版しか公開されていないため、XuperChainの実態を把握し切れていない方がほとんどではないかと思います。そこで、この解説記事が少しでも参考になれば幸いです!

※中国語のソースに挑戦してみたい方はXuperChain公式サイトや、ホワイトペーパーをご覧ください。

Baidu(百度)とは

Baidu(百度、ばいvどぅ↘︎と読む)は、北京市海淀区に拠点を置き、検索エンジン(百度)や地図アプリ(百度地図)、クーポン共同購入サイト(百度糯米)、掲示板(百度贴吧)、インターネット百科事典(百度百科)等多角的なサービス提供するIT企業です。特に検索エンジンで有名で、世界の検索エンジン市場シェアではGoolgeに次ぐ2位につけています。
中国国内でも、BAT(Baidu, Alibaba, Tencentの頭文字を取ったもの)という言葉が象徴するように、AlibabaやTencentと肩を並べる巨大IT企業として、名を馳せています。
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中国のIT企業でブロックチェーンというと、特許の申請数の多さで知られるAlibabaを思い浮かべる方が多いと思いますが、Baiduもその研究開発力を入れています。18年9月にはブロックチェーンの研究開発を行う新会社・度链网络科技有限公司(Dulian Network Technology)を海南省に設立しています。 百度のブロックチェーン領域における取り組みについては、こちら記事が詳しいです。

chinapass.jp

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XuperChain(超级链)効率の良いコンセンサスアルゴリズムを採用したハイスループットのブロックチェーンです。現時点ではBaiduのグループ企業とその提携企業にのみ公開されていますが、2019年Q1にはオープンソース化され、より多くの企業にBaaS(Blockchain as a Service)として提供される予定です。Baiduは現時点で、XuperChainに関わる特許を50以上保有しており、知的財産権も100%所有しています。

Baiduは今年1月、独自のプロトコルを実装したBaaSプラットフォームをリリースし、4月にはそのプラットフォームを活用した写真の著作権保護・管理サービスTotem(图腾、PIC-CHAINとも呼ばれる)をローンチ、5月には中国版Wikipedia・百度百科と連携し、そのブロックチェーンでの運用を開始しました。そのプロトコルであるXuperChainのホワイトペーパーが最近公開された、というのが、一連の流れです。

XuperChainは9月末現在ですでに、ノード数27、ブロック高1050万以上、TPS350、累計トランザクション数1億4000千万を記録しています。

XuperChainの技術的特徴

それではXuperChainの技術的特徴を詳しく解説していきます。

UTXOベースでありながらスマートコントラクトをサポート

ビットコインと同じくブロックチェーン上での残高管理がUTXO(未使用残高)で行われつつも、EVM(Ethereum Vitrual Machine、プログラム実行環境)WebAssembly(Webブラウザで実行できるバイナリ)でのスマートコントラクト実装もサポートしています。

※EVMとWebAssemblyの詳細はGunosyさんのブログが詳しいです。

blockchain.gunosy.io
他にも残高管理がUTXOベースでありながらスマートコントラクトにも対応しているブロックチェーンには、QTUMがあります。(ちなみにQTUMも中華系。)

よって、UTXOベースにより匿名性と安全性を保ちながらスマートコントラクトを実行できること、EVMとの互換性によりEthereum上で実装したDappsのXuperChain上への移行が容易にできることが、期待されます。

DAG・サイドチェーン・パラレルチェーンで高TPSを実現

XuperChainは、厳密に言うとブロックチェーンではないDAG(有向非循環グラフ)を採用しています。DAGは一般的なブロックチェーンよりもトランザクションの処理が速い上に手数料も安く、マイクロペイメントやIoT等のプロジェクトでよく採用されています。DAGを採用している主要なプロジェクトとしてはByteballIOTAが挙げられます。
また、XuperChain上ではDappsごとにサイドチェーンを構築する仕様になっており、異なるサイドチェーン上で構築されているアプリ同士が計算能力をシェアすることがないため、ある特定のアプリのパフォーマンス低下がXuperChain全体の性能の低下に響くことがありません。サイドチェーンでは、各Dappsに合わせて任意のコンセンサスアルゴリズムを設定することができます(後述)。
さらに、サイドチェーンで二次元でのスケーリングを実現するだけでなく、立体的に張り巡らされたパラレルチェーンを用意することで、三次元でのスケーリングも実現しています。これらのパラレルチェーンは一本のルートチェーンで管理され、それぞれがサイドチェーンを持つことができます。サイドチェーンと同様に、パラレルチェーンもコンセンサスアルゴリズムを任意に設定できます(後述)。
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以上のような仕組みにより、ルートチェーン・パラレルチェーン単体では最大で10万TPS、サイドチェーンも合わせると1000万TPSに到達できるとされています。

多様なコンセンサスアルゴリズムを選択可能

XuperChainのパラレルチェーンやサイドチェーンでは、PoW・PoS・PBFT・Raft・TDPoSといったコンセンサスアルゴリズムを任意に選択できます。中でもTDPoSはDPoSを改良したXuperChain独自のコンセンサスアルゴリズムで、任意に定義されたパラメータ(Delegate数・ラウンドごとのDelegateによるブロック生成数・ブロックタイム)に従い、バリデーションが進みます。例えば、Delegate数=21、ブロック生成数=200、ブロックタイム=3秒とすると、21×200×3/60=210分ごとにラウンドが進んでいくことになります。
また、一度選択したコンセンサスアルゴリズムを、参加ノードの投票によりアップデートしていくことも可能です。例えばブロック200までは完全に中央集権的なバリデーションを行っていたものの、DPoSへの切替提案がなされ、それが投票で認められると、ブロック201からはDPoSにアップデートされます。
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XuperChainで構築されるアプリケーション

それではXuperChainで構築されるDappsを三つ紹介します。

度宇宙

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今年6月にローンチした、ユーザーが稀有元素を組み合わせて唯一無二の惑星を作り、宇宙旅行に出掛けて他の惑星を探索することができるSFゲームです。惑星を作るための元素や引力は、バウンティプログラム参加や友人招待の報酬として獲得できますが、これらの情報は全てXuperChainに記録されユーザーの投票によって選ばれた「宇宙理事会」と呼ばれるDelegatesが記録を監督しています。 ERC721を使っている訳ではありませんが、ブロックチェーンに記録された自分独自のアセットを保有できるという点ではCryptoKittiesと似た発想です。

百度百科

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2018年7月時点で1500万以上の項目を持つ、中国版Wikipediaです。今年5月からXuperChainを活用し、編集内容・編集者・編集時間をリアルタイムでXuperChainに記録し、コンテンツの質の向上を計っています。

PIC-CHAIN(百度图腾、Totem)

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今年4月にローンチした写真の著作権保護・管理サービスです。Totemは「图腾」の拼音読み(とぅ↗︎たん↗︎)に由来しているようです。作品の著作権情報をXuperChainに記録し、AIによる画像認証技術も活用しながら、作品の無断利用や転載がないか監視を行い、その著作権保護に役立てています。著作権情報の記録はDPoSでバリデートされ、膨大な著作権情報はBaiduの分散型クラウドに保存されています。

総括

いかがでしたでしょうか? XuperChainの特色は以下の2点に集約されるのではないでしょうか:

  • 他プロジェクトの優れた構造を欲張りなほどに盛り込んでいる
    • UTXOベースのスマートコントラクト(QTUMが採用)
    • DAG(IOTA等が採用)
    • Dappsごとのサイドチェーン(Liskが採用)など
  • カスタマイズ性が高い
    • コンセンサスアルゴリズムが選択可能
    • TDPoSでは各パラメータを任意に定義可能
    • 一度選択したコンセンサスアルゴリズムの変更が可能

大手IT企業によるプロジェクトでは珍しく、2019年Q1にはオープンソースになる予定なので、今後どのようなDappsがXuperChainで開発されていくのか、今後も注目していきたいところです。

EUはグローバルオファリングに有利!?STOに関わるEUの証券規制とEU発のプレイヤー

こんにちは。こじらせ女子(@icotaku_utgirl)です。
2018年半ばより注目を浴びるようになったSTO(Security Token Offering/セキュリティトークンオファリング)ですが、世界の中でも特にアメリEUで、発行プロトコルや仲介業者、セカンダリー取引所などのプレイヤーが活発に事業を展開しています。
そんな中、アメリカに比べるとEUの情報はあまり出回っていませんが、実はEU統一金融市場を目指す取り組みによりグローバルオファリングがしやすい環境が整っており、今後最も注目すべき市場でもあります。
そこでこの記事ではSTOに関わるEUの証券規制、そしてEU発のSTOプレイヤーを紹介します。

※STOに関わる米国の証券規制についてはCoinchoiceのこれらの連載がわかりやすいです。2つ目の連載はmegan@blockchain researcherさんと私とで共同執筆したものです! coinchoice.net coinchoice.net

EU統一金融市場の形成を目指すMiFID

MiFID(Markets in Financial Instruments Directive/金融商品市場指令)は、EU/EEAの構成国をまたいだ統一金融市場の形成を目的として2007年に施行された法律です。つま理、EU/EEA全体に適用される証券法ということです。
ここでEEA(欧州経済領域とは、28のEU加盟国に加え、EUには加盟していないもののEU単一市場には参加することのできるリヒテンシュタインアイスランドノルウェーの3カ国を加えた領域を指します。

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EEA構成国(青はEU加盟国) Wikipediaより

MiFIDが施行されてから10年後の2017年には、店頭デリバティブなど、取引が急拡大した新たな資産クラスも取り込む目的で、MiFID2(第二次金融商品市場指令)MiFIR(Markets in Financial Instruments Regulation/金融商品市場規則)も施行されています。

MiFIDにおけるセキュリティトークンの位置付け

アメリカでは、Howeyテストを満たすものが証券としてその証券法の管轄下とされていますが、EU/EEAではFinancial Instruments(金融商品がMiFIDの管轄下とされ、その中身も具体的に定義されています。つまり下記のFinancial Instruments(金融商品)に該当するトークンがセキュリティトークンとみなされ、これを扱う業者は適切なライセンスを取得した上で規定に従った取り扱いが求められることになります。

Financial Instruments(金融商品)とは (一部抜粋)

  • 譲渡可能証券:株式・債券

  • マネーマーケット商品

  • 集団投資スキーム:ファンドの持分

  • オプション、先物スワップ、その他証券・通貨・金利コモディティより派生した派生商品

  • その他排出権など

よってセキュリティートークンの大部分は譲渡可能証券(株式型・債券型)または集団投資スキーム(ファンドの受益権)に分類されます。

STO実施時の目論見書に関わる規定とライセンス

目論見書に関わる規定

公募の場合は、EU/EEA構成国のいずれかの規制当局に目論見書を提出し、他に販売を希望する周辺国に通知することで、複数国でのオファリングが可能です。この目論見書に関する規定は、Prospectus Directive(目論見書指令)で別途定められています。2019年の法改正ではこの目論見書提出プロセスが簡略化される見込みとのことです。

アメリカと同様に調達金額や販売人数などに上限を設ければ目論見書の提出が免除されますが、この免除規定はEU/EEAの中でも国によってバラバラです。
例えばエストニアの証券法で定められている免除規定は以下の通りです。

  • 適格投資家(Qualified Investor)のみが対象

  • 1国における非適格投資家の購入者が150人未満

  • 1人あたりの購入額が10万EUR以上

  • 1国における合計調達金額250万EUR未満

2019年度の法改正では、合計調達金額が800万EUR未満であれば、目論見書提出の必要があるか各国規制当局が任意に決められるようになる見込みです。よって、この時目論見書提出の必要がないと判断した国でのみ販売を行えば、目論見書なしでも複数国でのオファリングができるようになります。

ライセンス

EU/EEAでセキュリティトークンの販売および二次流通を行うのにあたり必要となるライセンスは以下の二つです。

  • Investment Firm(投資会社)アメリカでいうBroker Dealer(仲介業者)に当たる。

  • Mutual Trading Facility(多角取引システム) : Investment Firm(投資会社)またはMarket Operator(市場運営者)によって運営される私設の取引所で、アメリカでいう Alternative Trading Systemに当たる。

販売および二次流通で複数国の投資家にサービスを提供したい場合、EU/EEA構成国のいずれかでライセンスを取得したうえで、その国の規制当局に通知をすれば良いことになっています。

なお二次流通取引所の場合、セキュリティトークンを購入するための基軸通貨としてBTC、ETHやStable Coinを取り扱うケースも考えられますが、その場合エストニアジブラルタル、マルタなどの国では、別途仮想通貨取引所ライセンスや仮想通貨関連事業者ライセンス(名称やスコープに入る業態は国によって異なる)を取る必要があります。実際に、後ほどEU発のプレイヤーで紹介するGBXとDX.Exchangeはそれぞれ、ジブラルタルエストニアでライセンスを取得済みです。

以上のように、目論見書の提出もライセンスの取得も、まずEU/EEA内の一国で行ったうえで他の国の規制当局に通知すれば、全域でセキュリティトークンの取り扱いができるようになっています。なお、金融機関が域内の一国で事業の認可を得ると、新たに認可を受けることなく域内の他国でも事業活動が可能になるこの制度はパスポート(Passporting)と呼ばれ、MiFIDのもと規制の調和が目指されているEU/EEA独自の制度となっています。

EU発のSTOプレイヤー

ここではEU発の主要なSTO関連企業を紹介します。

発行体

  • NeuFund(ドイツ):セキュリティトークン発行サービス。二次流通を見据えマルタ証券取引所・Binanceと提携。自身もSTOをし、他にもいくつか独自トークンを発行している。なお発行サポートのみ提供しているため、Investment Firmのライセンスはなし。
    NeuFundについては平野淳也さんのサロンで詳しいレポートが配信されているので、そちらも併せてご覧ください。 junyahirano.com

  • DESICOリトアニア):セキュリティトークン発行サービス。2018年10月にリトアニアの金融仲介業者を買収し、Financial Brokerage Licenceを取得。自身もSTOで資金調達を行った。

  • TokenizEUエストニア):セキュリティトークン発行サービス。エストニア、スイス、マルタ、リヒテンシュタインルクセンブルク、オランダでの発行・販売に対応。こちらも発行サポートのみの提供で、Investment Firmのライセンスは保有しておらず、ライセンスを持つパートナーに企業がマーケティング、つまり投資勧誘を行うと見られる。

取引所

このように、セキュリティトークン取引所は必要なライセンスをすでに取得したうえで(または取得予定として)運営されているのに対し、発行サービス提供者は、自身はInvestment Firmのライセンスを持たない場合が多いことがわかります。
これらの業者はMiFIDに忠実に従っているならば、トークンの発行は自社、投資家への勧誘はライセンスを持つ他社、といったように棲み分けをしているはずですが、提携先のInvestment Firmの社名が明かされていない、自社のセキュリティトークンを直に販売するなど、正直グレーなところも多いなという印象です。

したがって、発行体からすればこれらの業者を使って比較的簡単にEU/EEA全域にオファリングができるのは大きなメリットですが、まだ完全に信頼できる業者は出てきていない、というのが現状でしょう。
いずれにせよ、Passportingのメリットを狙ってEUでSTO事業に参入するプレイヤーは増えていきそうですが、これに対しEUや各国の規制当局がどう反応するかは気になるところです。

参考

中国語学習のすゝめ:中国語を学ぶべき理由から学習のポイント、お勧めの教材まで一挙に紹介

こんにちは、こじらせ女子(@icotaku_utgirl)です。

私は華僑2世でありながら家での会話は100%日本語、中国語を何度も学習しようとしては諦める、という人生を大学入学まで送ってきましたが、大学入学と同時に重い腰をあげて中国語(普通語、いわゆるManderin Chinese)を学び始めました。
第二外国語の授業で四声とピンイン、基本的な文法から始め、次第に本やニュース記事も読むようになり、一年の中国留学を経て、今ではネイティブレベルではないもののそこそこ使えるレベルになっています。
何よりブロックチェーン関連など仕事の場面で語学力を活かせることに非常にやりがいを感じます。(なお中国で、または中国人相手に仕事をするには、語学力だけでなく歴史・文化・習慣・彼らのマインドセットに対する深い理解も必要となりますが、こちらはまだまだ勉強中です...)

特に近年、中国の電子決済やAI、ブロックチェーン、シェアリングエコノミーなどのビジネスが注目されるようになると共に、これらに興味を持つ人々の間で中国語学習熱も急速に高まっていると感じます。

そこでこの記事では、私が思う中国語学習のポイントお勧めの教材を紹介したいと思います。 中国語を学習中の方、これから始めようと思っている方にこの記事が少しでも役立てば幸いです!

今日本人が中国語を学ぶべき理由

そもそも今日本人が中国語を学ぶべき理由は大きく三つあると思います。

  • 世界各地に話者が多く存在する:普通語は中国全土、香港・台湾で通じるうえ、マレーシア・シンガポールなど華人の多い国家でも話されています。上海には上海語、広東省や香港は広東語、など地方ごとに異なる方言があるのも事実ですが、学校教育は普通語で行われるため、とりあえず普通語を学べば問題ありません。
  • 日本人にとって学びやすい:同じ漢字文化圏に属する日本語と中国語には、共通の漢字や似ている漢字も多く、文面からだいたいの意味を推測することができます。よってリーディングライティングの上達が他の国の中国語学習者に比べると圧倒的に速いです。
  • 情報収集に役立つ:テクノロジー先進国・中国では、ビッグデータ、AI、ブロックチェーン、シェアリングエコノミーなど今話題の分野で日々新しいトレンドが生まれていますが、その情報が日本語に訳され私たちの元に届く頃にはトレンドが変化しているということも多々あり、私たちが目にする情報が正確でない可能性もあります。中国語ができれば一次情報から正確な情報をいち早く手に入れることができるようになります。

中国語学習のポイントとおすすめ教材

中国語学習で押さえるべきポイントは
①四声とピンイン
②基本的な文法と語彙
③中国語音声のインプット/アウトプット

の三つかと思います。(よく考えたらどの外国語もそうかもしれませんが...)
①はマスターするのにやや時間がかかりますが、②は他の言語ほどややこしい文法ルールがないうえ、漢字のおかげで単語も覚えやすい、そして③は楽しみながらやればいいので、意外と負担ではありません。

ではそれぞれ、おすすめの教材とあわせて説明していきます。

四声とピンイン

四声とは各音節に付随する四種類の抑揚のことで、ピンインアルファベット表記で各漢字の読み方を表したものです。例えば「中国」という単語において四声とピンインは以下を指します。
f:id:korilakkuma123:20190114203329p:plain 四声は四種類しかないのですぐマスターできますが、e/ü(yu)、zh/ch/sh(いわゆるそり舌音)など日本語にも英語にもない発音や、ian/iangやen/engなどgの有無による発音の違いなど、ピンインが実は中国語で一番難しい部分ではないかと思います。よって、日本語のような中国語ではなく本格的な中国語を身に付けたい場合は最も力を入れるべき部分でもあります。

発音はネイティブに教えてもらうか、ネイティブの発音の仕方を口の形・舌の位置も合わせて動画で学習するのがおすすめです。

study.super-chinese.com

基本的な文法と語彙

中国語の文章はだいたいが英語で言うSVOまたはSVC型で、文法は英語に似ていますが、中国語には時制がなく、覚えるべき文法事項も他の言語に比べると少ないです。

語彙は日本語と共通のものも多いですが、漢字が日本語よりも簡略化されているもの(簡体字、例えば達→达)、漢字は全く同じでも意味が異なるもの(例えば「丈夫」は中国語では夫という意味)に注意をして覚えていけばよいでしょう。

基本的な文法・語彙の学習でオススメなのはこちらです。

・『現代漢語基礎』:毎回対話から語彙と文法を学びます。難度も次第に上がっていくので、コツコツ最後まで学習すれば中級くらいまで達することができます。

現代漢語基礎 改訂版

現代漢語基礎 改訂版

・文法メインの無料教材で外語大が公開しているものもあります。
www.coelang.tufs.ac.jp
・『キクタン中国語 初中級編』:語彙を増強するための単語帳はキクタンの1000語収録のものがオススメです。
キクタン中国語【初中級編】中検3級レベル

キクタン中国語【初中級編】中検3級レベル

・『中国語単語スピードマスター 中級3000』:上級者は3000語収録されているこちらをどうぞ。辞書代わりにも使えそうです。
中国語単語スピードマスター 中級3000

中国語単語スピードマスター 中級3000

中国語音声のインプットとアウトプット

リーディングとライティングは①②でも十分ですが、中国語でコミュニケーションを取ることができるレベルを目指すには、リスニングとスピーキングの実践的な練習が必要になります。

まずは、手持ちの参考書に付いているオーディオ教材を習慣的に聴き、できれば音読や書き取りの練習もあわせてすると良いです。また、中国語でアニメやドラマを観るのも、ストーリーを楽しみながら日常会話でよく使われる表現を学ぶことができ、一石二鳥です。

・例えばこのYouTubeチャンネルでは、ちびまるこちゃんを中国語音声&中国語字幕付で見ることができます。
www.youtube.com
・このJR Leeという台湾のYouTuberは発音が綺麗でオススメです。なんと英語も堪能なので、中英二言語で動画配信してくれているのが嬉しいですね。話すのが早いので上級者向けです。 www.youtube.com
・中国現代ドラマは、若者の間でよく使われる言い回しが出てくるのに加え、中国の社会や文化も反映されており、学びが多いです。キャスト陣も美男美女揃いなのでぜひ。こちらもやや上級者向けです。
(この記事で紹介したドラマは全てYouTubeで視聴可能です。)
icotaku.hatenadiary.com

スピーキングの練習は、オンライン中国語会話などに課金するのもいいですが、中国語ネイティブの友達を作り、定期的に会って話すのがオススメです。
大学生なら大学にいる中国人留学生に、社会人なら職場にいる中国人の同僚に、思い切って話しかけてみましょう。この時、相手が友達だからといって遠慮しないよう、発音や文法・語法の間違いは正直に指摘してほしいと伝えておくのがポイントです。

留学と資格試験について

より本格的な中国語を身に付けたい、中国での生活を体験したいと、という方には中国への語学留学がオススメです。その時点での中国語レベルに合わせた少人数指導を受け、授業以外の日常生活でも中国語以外の言葉が通じない環境に浸る中で、格段に中国語を上達させることができます。
詳しくは澤田翔さんが深セン大学留学について書いた記事や、私が北京大学留学について書いた記事をご覧ください。

shao.hateblo.jp

icotaku.hatenadiary.com

また、ある程度学習が進んだところで力試しに資格試験を受けるのも良いでしょう。逆に資格試験を受ける時期を決め、それを目標に学習計画を立てるのもモチベーションが上がりそうです。
中国語の資格試験として有名なものには中国語検定HSK(漢語水平考試)があります。
中国語検定は準4級・4級・3級・2級・準1級・1級、HSKは1級〜6級とそれぞれ6段階にレベルが別れており、HSK最上級の6級が中国語検定の2級から準1級にあたり、中国語検定の1級の難易度が最も高いようです。
中国の大学に交換留学または正規留学するにあたり、専門の授業を中国語で履修できるレベルかを確認するため、HSK5級または6級の取得を求められる場合もあります。
個人的には、学習を始めて半年たった時点で4級(語彙数1200程度)、一年たった時点で5級(語彙数2500程度)、一年半から二年たった時点で6級(語彙数5000以上)を受けるのがちょうど良いかと思います。
HSKはリーディング・ライティング・リスニングのテストとスピーキングが別れていますが、資格要件として求められるのは前者のみである場合が多いです。対策としては普段の学習以外にも、過去問を解いて問題形式に慣れておくのがオススメです。

中国語検定HSK公式過去問集5級[2015年度版]音声DL付 (中国語検定HSK公式過去問集2015年度版)

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  • 作者: 国家漢弁/孔子学院総部,株式会社スプリックス
  • 出版社/メーカー: スプリックス
  • 発売日: 2016/01/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る

終わりに

いかがでしたでしょうか。中国語は何だか難しそう...というイメージを抱く方も多いですが、発音という関門をクリアすれば、漢字を使う日本人にとって他の外国語よりも習得しやすいはずです。何よりも、自分が興味を持つことについて中国語で調査したり中国人にたずねたりすることで、正確な情報をいち早く手に入れることができるようになる、というメリットがあります。
一緒に中国語学習、頑張っていきましょう!加油(ファイト)!

卒業論文を書き終えた所感とこれから書く人へのアドバイス

こんにちは、こじらせ東大女子(@icotaku_utgirl)です。 先日、この半年間闘い続けてきた卒業論文をついに仕上げ、提出して参りました。

思えば、文章を書くこと自体は苦ではないし、5000字〜2万字くらいのレポートは大学の課題でも仕事でもよく書いてきたにも関わらず、なぜ卒業論文となるとこれだけ難しく時間がかかるのか。親や友人には「この半年間ずっと卒論卒論言ってるのに、まだ終わってないの?笑」とも言われる始末...
そこで卒業論文が他の執筆活動とどう違うのか、具体的にはどのような意義があり、なぜ難しく時間がかかるのか考えた上で、これから卒論を書く人たちに向けてちょっとしたアドバイスを書き連ねたいと思います。 なお、これは文系、特に社会科学系の卒業論文の話なので、自然科学系や人文学系、および修士論文や博士論文では当てはまらないこともあります。何卒ご了承ください。

卒業論文の意義とは

卒業論文は、4年間の学問生活で蓄積してきた知見を土台に、自らの専門領域において行う学術的な表現活動です。 普段の授業で出される課題レポートとは異なり、半年(テーマ決めが早ければ1年)という実に長い期間が与えられ、テーマの設定から情報収集、執筆に至るまで全て自分で行わなければなりませんし、小論文やエッセイとも異なり、しっかりと構成を組み、先行研究を土台にした上で自分の見解を展開していかなければなりません。 特に卒業論文が必須となっている学部ではかなりの数の単位が与えられることもあり、4年間の大学生活の集大成と言っても過言ではないでしょう。

なぜ卒論は「難しい」のか

普段書いている課題レポートやエッセイと比べ、卒論の何が難しいのかというと、それは「学術的な表現活動」であること、つまり学問として意義のあるアウトプットを出さなければいけないことでしょう。
調査まとめ+ちょっとした見解でも許容される数千字程度の課題レポートや、徒然なるままに思いをしたためるエッセイとは異なり、自分が研究したい領域における主な先行研究をふまえたうえで、根拠や具体的な事例とともに独自の見解を述べ、自己の学説を提示することが求められます。まさに「巨人の肩の上に立つ」ということですね。

また、卒論は〆切までの期間が非常に長いことも難しい点かと思います。
例えば課題レポートやエッセイは、1週間や2週間という短期間で仕上げなければならないので、求められるクオリティもあくまで1週間や2週間で書ける程度であり、自分の中でもそれ相応のクオリティを目指して執筆します。対して卒論は、〆切まで何ヶ月もの期間が与えられていることから、求められるクオリティも必然的に高くなり、自分としてもより高いクオリティを求めます。極端な話、1月が〆切で夏休みに書き終えることができたとしても、それから4ヶ月間、新しい発見があって本論を書き換えたくなったり、説得力を増すために構成を変えたくなったりと、第一稿を改善せずにはいられなくなるでしょう。
これを逆手に取れば、長時間卒論にコミットするのが嫌だという人は、〆切1ヶ月前から始めれば、自分の中でより高いクオリティを求めて永遠に時間を使ってしまう、ということはなくなるでしょう。(個人的には当然オススメしません。)

スケジュール

これは私の学部での、テーマ決定から提出までのスケジュールです。大学や学部によって違いますが、参考までに。

  • 6月末 先行研究を数本読んで卒論のテーマ決定
  • 8月 引き続き先行研究を読む、情報収集
  • 9月〜11月 第一稿執筆、教授からフィードバックをもらう
  • 11月末 卒論テーマ最終決定
  • 12月 第二稿執筆、教授らアドバイザーから再度フィードバックをもらう
  • 1月 細部の推敲、誤字脱字チェック、体裁整える
  • 1月8日 提出!

執筆を始めた時期は早い方だと思いますが、構成決めや推敲にだいぶ時間を使ったな、という印象です。

反省とアドバイス

ここで私自身がやって良かったこと、こうすれば良かったと反省していることを書き連ねます。これから卒論を書く人の参考になれば幸いです。

- 自分が関心を持ち、かつ学術的な意義のあるテーマを選ぶべし。
半年間(テーマ決め早い人だと1年間)向き合うことになるテーマなので、自分が関心を持ち研究し続けることができるテーマが望ましいです。ただし先行研究が少ないと学術論文として書くのが難しくなってしまいます。興味関心と学術的意義をどちらも満たすようなテーマ設定の仕方は、教授がよく知っているのでアドバイスを仰ぐべきです。

- 論文の問いを明確に提示し、本論でそれに明確に答えるべし。
これは私が教授からいただいた言葉のまんま受け売りです笑
特に具体的な事例などを何万字と書いていくうちに論文の本来の趣旨を見失いがちなので、常に意識すると良いです。
収集したファクトは同じでも、問いを明確にしてそれに答えるというのを意識するだけで書き方が変わり、筋の通った論文になります。アドバイザーや友人にも読んでもらうなどして、問いとそれに対する答えが明確になっているか、しっかりチェックしましょう。

- 参考文献はしっかり管理すべし。
誰しも大学で耳にタコが出来るほど言われてると思いますが、他の論文からの盗用・剽窃は犯罪とみなされますし、出所不明な情報は読者に信頼してもらえません。よって学術論文では、外部の情報を参考にしたり他者の論文から引用したりした内容の出典を、脚注および参考文献リストで示すことが必須となります。
抜け漏れのない脚注・参考文献リストを作るために、下書きの段階から情報ソースををはっきりさせておくことが大事です。なお私は「後ででいいや〜♪」と脚注つけるのを後回しにして、後からソースを探すことになったこともありました...これでは二度手間なので真似しないでください。
また、脚注や参考文献リストの書き方には細かいルールがあり、意外と手間がかかります。書名・著者名・出版社・出版年を記すのは基本ですが、定期刊行雑誌の場合は号数と収録ページ、Webサイトの場合はダウンロード・アクセスした日時も必要になったりするんです。Refworksというツールで参考文献を管理すると、文献の種類ごとに適切なフォーマットで脚注や参考文献リストに出力できるので、オススメです。

- 「アドバイザー」を最大限活用すべし。
担当の教授にアドバイスを仰ぐのはもちろんのこと、その他自分が論文で扱っている領域に詳しい人や逆にその領域に疎い人にもインプットをもらうと良いです。
教授は先行研究や理論的枠組みに明るいので、どんな先行研究を参考にすべきか、事例をどのような理論的枠組みで分析すれば意味のある示唆が得られるか、といった部分で、力になってくれるでしょう。
その領域に詳しい人には、どんな事例を分析対象とすべきか、逆にそうでない人には、事前知識がほぼなくても分かりやすい論文になっているか、論の流れに違和感はないかといった部分で、インプットもらうと良いかと思います。

- 時間には余裕を持つべし。
一見当たり前のことなんですが、なかなかできないのが人間というものです。 情報収集や執筆以外にも、一旦書き上げたものを推敲したり体裁を整えたりするのにも意外と時間はかかります。〆切ギリギリまで書いていると、〆切まであと1時間となったところで印刷中にプリンタ壊れた、とったアクシデントがあるかもしれません。最後に諸々調整が必要なことを考えると、遅くとも〆切一週間前には仕上げておきたいところです。
何より時間があれば、よりクオリティの高い論文へとブラッシュアップできる時間も多くなります。せっかくの4年間の集大成なので、納得いく論文を仕上げるためにも、時間に余裕を持っておくようにしましょう。

最後に

卒論の意義や難しさ、スケジュール、そして反省・アドバイスまで、色々書き連ねてきましたが、今はさっき出した卒論が審査を通過し、無事単位(できれば高い評価も)がくることを祈るばかりです...
来年以降卒論を書く後輩の参考になれば幸いです!

仮想通貨税制を巡る国際的な規制

こんにちは、こじらせ女子(@icotaku_utgirl)です。あけましておめでとうございます。
私もついに学生生活残すところあと3ヶ月となりました。
好きなことにコミットできる時間を大切に、今後とも様々な方よりご指導をいただきながらブロックチェーン中国関連の発信をしていきたいと思います。(願わくば社会人になっても!)

2019年もどうぞよろしくお願いします。

さて、先日平野淳也さんのサロン・d10n Labにて、「なぜ仮想通貨に関わるAML/CFTが国際社会で重視されているのか、国際金融規制の歴史から考える」というタイトルのレポートを配信させていただきました。

詳細はレポートでご覧いただきたいのですが、要点をサクッとまとめると、

  • AML/CFT(マネー・ロンダリング/テロ資金供与対策)は、国家の安全保障に関わる問題として先進諸国に重視されてきた
  • 90年代以降、FATF(Financial Action Task Force、金融作業部会)を中心に、加盟国同士の相互審査と経済制裁による強力な規制網が形成されてきた
  • 仮想通貨も、既存金融の世界で形成された規制網をかいくぐる可能性がある新たな決済システムとして、FATFが主導する国際的な規制の対象となっている
    ということを解説しています。

実は、同じような形態の国際協力が、仮想通貨税制の領域でも進みつつあります。 一国の財政に関わる税制は、安全保障に関わるAML/CFTと同じくらい、国益に直結する問題だからです。

本稿では、現時点での仮想通貨税制を巡る各国の動向を概観したうえで、先進諸国による租税回避との戦いの歴史を振り返り、今後の規制の動向に関して個人的な見解を述べたいと思います。

仮想通貨税制を巡る各国の動向

2019年1月現在で仮想通貨税制を整備しているのは、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、イギリス、シンガポール、そして日本のような、一定規模の仮想通貨投資家を抱える国が中心で、これらの国でも仮装通貨の税法上の立て付けや税率等はバラバラです。
例えば日本では、仮想通貨取引による利益は所得税、中でも雑所得に区分され、他の所得と合算した上で最高45%の税率が適用されます。 一方で、アメリカでは、仮想通貨取引による利益は株式や債券の売買から生じる利益と同じく "Capital Gain" と見なされ、最高37%、1年以上保有していた場合は最高20%の税率が適用されます。
(モノ・サービスの対価としての所得、マイニングによる所得等の場合は立て付けが違ってきますが、ここでは割愛します。)

そして2017年の仮想通貨市場の盛り上がりで、仮想通貨取引で巨額の利益を出したと思われる投資家数に対し、2018年に確定申告をした投資家数が明らかに少ないことが露呈し、各国で取り締まりが強化されました。脱税の実態を明らかにすることを目的とした多国間イニシアチブの形成も見られました。

www.nikkei.com

  • アメリカ  
    • 2016年12月 IRS(Internal Revenue Service、内国歳入庁)が、未納税者の摘発を目的に米国の大手取引所Coinbaseに顧客取引データの提出を求める。長きに渡る法廷での抗争を経て、2017年11月には一部の取引額の多い顧客の取引データをCoinbaseが引き渡すことで決着。
    • 2018年2月 IRSが専門チームを結成し、仮想通貨を利用した租税回避の調査と取り締まりに注力すると発表。国内の "unlicensed" な取引所や海外の取引所も調査対象に。
  • 日本
    • 2018年11月 仮想通貨取引から得られる利益の申告漏れを摘発するため、国税庁が仮想通貨交換業者に情報照会できる制度を設ける方針を発表。
  • 国際社会の反応
    • 2018年3月 OECDがG20加盟国の財務大臣・中央銀行総裁に送付した報告書の中で、仮想通貨やブロックチェーンといった新たな技術が税制に与える影響を調査すると宣言。
    • 2018年7月 米・英・オーストラリア・カナダ・オランダの税務当局が租税回避への取り締まりを目的とする多国間イニシアチブ・J5を結、仮想通貨が各国の税制に及ぼす脅威についても共同で調査を行うと表明。

ここで、注目したいのは、OECDやJ5が、仮想通貨取引の利益の申告漏れ以上に、仮想通貨を利用した租税回避を懸念しているように見える点です。それぞれが出した声明の内容を具体的に見てみましょう。

OECD

At the same time, technologies like blockchain give rise to both new, secure methods of record-keeping while also facilitating crypto-currencies which pose risks to the gains made on tax transparency in the last decade. Some work is already underway to better understand and address these developments, but further work is required to ensure that governments can harness the opportunities these changes bring while ensuring the ongoing effectiveness of the tax system. It will also be important to give specific consideration to how advances can be implemented in developing countries to take into account their particular circumstances.
(OECD Secretary-General Report to the G20 Finance Ministers and Central Bank Governors, Buenos Aires, Argentina. March 2018より)

J5

The Joint Chiefs of Global Tax Enforcement (known as the J5) are committed to combatting transnational tax crime through increased enforcement collaboration. We will work together to gather information, share intelligence, conduct operations and build the capacity of tax crime enforcement officials. (中略)
We will work together to investigate those who enable transnational tax crime and money laundering and those who benefit from it. We will also collaborate internationally to reduce the growing threat to tax administrations posed by cryptocurrencies and cybercrime and to make the most of data and technology.
(IRS公式サイト "Joint Chiefs of Global Tax Enforcement" より)

下線で強調した部分に着目すると、
OECDは「ここ十年で進んだ税の透明化に対し仮想通貨が及ぼすリスク」 J5は「仮想通貨やサイバー犯罪が税制にもたらすリスク」 と述べていることがわかります。

さらに、米国IRSのChiefであるDon Fort氏も、インタビューで次のように述べています;

It’s possible to use Bitcoin and other cryptocurrencies in the same fashion as foreign bank accounts to facilitate tax evasion

以上から、国際社会が税制の文脈で仮想通貨に抱く懸念は、その取引による利益の申告漏れだけではなく、租税回避に対する規制強化の流れの中で、仮想通貨が租税回避を幇助する新たな脅威になりうることだとも、考えられるのではないでしょうか。

そこで次章では、既存金融の世界で、租税回避を巡ってどのような国際協力がなされてきたかを振り返ります。

既存金融における租税回避への国際的取り締まり

既存金融における租税回避規制は、先進国とタックス・ヘイブンとの闘いの歴史と言っても過言ではありません。ではそもそも租税回避の舞台となっているタックスヘイブンとは何なのでしょうか。
タックスヘイブンは以下のような三つの特徴を持つ国・地域のことで、具体的には英領ケイマン諸島、英領ヴァージン諸島、リヒテンシュタイン、マルタ、パナマなど、島国や小国がほとんどです。

  • 非居住者の企業や預金者に対する税率を極めて低く設定している
  • 非居住者の口座や取引情報に対する厳密な守秘義務がある
  • 法人設立が容易にできる

このような特徴を持つタックスヘイブンに、富裕層や企業が金融機関の口座や法人(実態のないペーパー・カンパニー)を作り資産を移すことで、租税回避が行われてきました。犯罪により得られた収益の出所をくらますマネー・ロンダリングの温床にもなっています。

タックスヘイブンの歴史は古く、それに対する国際的な規制も1970年代頃から行われてきましたが、ここ10年ほどで規制が強化されてきた背景には、2008年の金融危機による各国の財政収支の悪化*が挙げられます。財源が削られ国民の生活水準が向上しない一方、富裕層や大企業がタックスヘイブンを利用して富を蓄積している実態に、各国で国民の不満が溜まってきたのです。2016年4月にパナマ文書が一部が公開され、企業家や政治権力者による租税回避の実態が明らかになったことで、国民の不満はより一層高まることとなりました。

そこで2010年以降、アメリカやOECDの主導の元、タックスヘイブンやその利用者に対する規制が強化されていくことになります。

  • 2010年 米国がFACTA(Foreign Account Tax Compliance Act、外国口座税務コンプライアンス法)を導入、第三国の金融機関に自国民の口座情報の申告を義務付ける。
  • 2012年 米国と欧州五カ国(英・仏・ドイツ・イタリア・スペイン)が共同声明を発表、FACTA施行のため、各国税務当局が国内の金融機関からアメリカ人の口座保有者の情報を収集してIRSに提供することに。
  • 2012年 OECDでBEPS(BEPS: Base Erosion and Profit Shifting、税源浸食と利益移転)プロジェクトが発足、多国籍企業の租税回避問題に国際社会一丸となって対処するとを宣言。
  • 2014年 OECD租税委員会主導の元、各国の金融機関が口座保有者の居住国を特定し、税務当局を通じて口座保有者の居住国の税務当局と自動的に情報交換を行う仕組みであるCRS(Common Reporting Standard、共通報告基準)を制定。

2010年にアメリカが導入したFATCAは、一国の税法ながらも強力な法案で、取り決めに参加した第三国の金融機関に対し、情報提供に同意しない口座や取り決めへの参加を拒否する金融機関が有する口座内の米国資産について、30%の源泉徴収を課すよう求めました。
例えば、米国人のAが第三国のB銀行(FATCAの取り決めに参加済)に持つ口座に、米国株を保有・売却することによるインカムゲイン/キャピタルゲインが振り込まれる時、AがB銀行に口座情報の提供を拒否すればそのキャピタルゲインから30%もの金額が源泉徴収されることになります。また、B銀行がC銀行(FATCAの取り決めに未参加)に対して行う支払いの中で、預金や株式など米国資産に起因する支払いも、30%の源泉徴収の対象となります。
この場合、不参加金融機関は、30%もの重税に加え、不参加金融機関の口座維持が参加金融機関の負担となり、参加金融機関から取引を打ち切られるといった不利益を被ることになります。このように、米国は第三国の金融機関をFATCAの取り決めに参加させるよう仕向けたのです。

※FATCAの詳細な仕組みはこちらのサイトが詳しいです:

judiciary.asahi.com

そして2014年にOECD租税委員会が提案したCRSには、2018年時点で90以上の国・地域が参加を表明しており、中にはケイマン諸島、リヒテンシュタイン、マルタ、パナマといった典型的なタックスヘイブンも含まれています。
さらに、CRS参加国がその実施をめぐり、情報交換グローバルフォーラムでメンバー間での相互審査を行う制度も整備されました。審査の結果に応じて非協力国・地域のリストを作成し、リストに載った国・地域に対してG20が防衛的措置を採ることも検討しています。

ここまで説明したところで、租税回避防止を巡る国際協力が、AML/CFTを巡る国際協力と同じ流れをたどっていることがわかります。
つまり、
1. 世界最大の金融市場を抱える米国が皮切りに
2. 先進国が構成員となっている国際機関が主導し、国際的なルールを設定
3. 相互審査を実施して非協力国リストを作成、非協力国には制裁措置を取ることも想定し、多くの国をルールに従わせる
という流れがあったということです。

仮想通貨は新たな "タックスヘイブン" となるのか

今までの議論で、2018年に入り仮想通貨取引による利益の申告漏れを取り締まる動きが主要国で起こっていること、それ以上に、新たな金融システムとしての仮想通貨が租税回避を幇助するのではないかとの懸念があり、その背景にはここ10年で先進諸国が租税回避を問題視し、それを防止するための国際ルールを作り上げてきた経緯がある、と述べてきました。

ここで問題となるのは、本当に仮想通貨が租税回避を幇助しうるのか、ということです。仮想通貨に関わるマネー・ロンダリング規制の整備が一気に進んだ背景には、シルクロード事件や数々のハッキング事件など、インパクトの大きい事件の頻発もあったと個人的には思いますし、逆に仮想通貨を利用した大規模な租税回避事件が明るみに出るようなことがあれば、国際的な規制も一気に進むのではないでしょうか。

では、仮想通貨が租税回避を幇助する可能性について考えてみたいと思います。
仮想通貨とタックスヘイブンとの共通点としては、 多くの国で税制が未整備であること(≒タックスヘイブンでいう低税率)、そして匿名性・機密性の高い取引が可能なことの二点が挙げられます。

これを踏まえると、 個人や企業が所得を仮想通貨で受け取り(または仮想通貨に換え)、税務当局の監視下にない第三国の取引所やOTC市場で現金化することで所得隠しを行う、という手法があり得るのではないかと思いますが、現実的か、メリットがあるかは分かりかねます。(このあたりご意見いただけると幸いです。)

いずれにせよ、このような所得隠しを摘発し防止するためには、資金洗浄の場となりやすく、一部現金化のポイントともなっている想通貨取引所や交換所を規制の対象としていくのが現実的でしょう。マネー・ロンダリング規制の文脈でよく強調されるKYC(顧客の本人確認)取引の監視疑わしい取引の報告は、租税回避防止の文脈でも重視されるようになりそうです。

終わりに

この記事では、マネー・ロンダリング規制に次いで、仮想通貨税制、特に仮想通貨を利用した個人や企業による租税回避防止の領域で、国際的な規制が進むのではないかという見解を、租税回避をめぐる先進国とタックスヘイブンの闘いの経緯を踏まえた上で展開しました。サロンのレポートとして出すには事例が足りず、個人的な想像の域を出ないので、ブログで書くことにしました。
特に、仮想通貨を利用した租税回避が本当に起こりうるのか税負担者にとって実質メリットはあるのか、といったところが詰めきれていないので、各方面からのご意見をお待ちしております!

参考資料(順不同)

自己紹介

はじめまして、こじらせ女子@icotaku_utgirl)と申します。

2018年5月頃、Twitterデビューと共にブログを始めたものの、ものぐさな性格が災いして続かず、仮想通貨・ブロックチェーンに関する発信はTwitterや外部メディア・サロンにて行なっていました。
2019年に入り時間ができたので、仮想通貨関連のほか個人的に興味を持っている中国の経済やカルチャーについても徒然なるままに記事を書こうと、こちらのブログも再開しました。そこで改めて自己紹介させていただければと思います。

私は東京大学社会科学系(特定は避けたいので具体的な専攻は伏せます)を専攻する学部4年生です。
なぜ「こじらせ女子」と名乗っているかはご想像にお任せします。笑

元々仮想通貨のカの字も分からないような感じだったのですが、とあるきっかけから2017年末に日本のブロックチェーン関連企業でインターンを始め、その世界にのめりこむことになりました。元々は仮想通貨領域の中でもICOSTOに注目し、有力プロジェクトや規制の動向を追ったりしていました。
(TwitterアカウントやブログURLに "icotaku" と入っているのも、当時ICO調査にのめり込んでいたためです。)

  • 中国の大物投資家が語るトークン・メトリクス(これから始まる!仮想通貨、大学生投資家・あぽろさんのブログ)

aposchlablog.com

  • リバースICOに関するレポート(d10n lab、平野淳也さんのサロン)

junyahirano.com

  • STO周りの規制・プレイヤー・メリットデメリットまとめ(CoinChoice、大学生リサーチャーのmeganさんと共著)

coinchoice.net

  • EUのSTO周りの規制

icotaku.hatenadiary.com

2018年後半から中国を始めとする各国の規制や産業振興策、そしてより広範囲では、仮想通貨・ブロックチェーンが既存の国際秩序にどのような影響を与えるか、つまりクリプト地政学ともいうべきテーマに興味を持ち、自分でも勉強しながら記事を書いています。

  • 中国有数のブロックチェーン都市・杭州のブロックチェーン産業外観(d10n lab)

junyahirano.com

  • なぜ仮想通貨に関わるマネロン対策が国際社会で重視されているのか〜国際金融の歴史から読み解く(d10n lab)

junyahirano.com

  • 仮想通貨税制を巡る国際的な規制

icotaku.hatenadiary.com

  • 【NHKスペシャルダイジェスト】テクノロジー産業を巡るアメリカと中国の覇権争い

icotaku.hatenadiary.com

ブロックチェーン以外には、中国の経済・ビジネスやカルチャー全般にも興味があります。
自分自身が華人2世でありながら、日本生まれ日本育ちで中国語を話せず悔しい思いをしたことから大学に入って中国語の勉強をはじめ、1年の交換留学も含めしばしば中国を訪れてきました。語学の勉強がてら中国ドラマを観るのが趣味でもあります。(実はプロフィール画像も好きな中国人女優のものを使っています笑)

  • 私がハマった中国ドラマ

icotaku.hatenadiary.com

  • 北京に留学しよう!

icotaku.hatenadiary.com

  • 中国語学習のすゝめ:中国語を学ぶべき理由から学習のポイント、お勧めの教材まで一挙に紹介

icotaku.hatenadiary.com

2019年の元旦より、日本の華人二世やハーフの仲間たちとChi2ese News(チャイニーズ・ニュース)という中国情報発信メディアを始めました。今はTwitterメインでやっていますが近々Webメディアも立ち上げ予定です。こちらもぜひチェックしていただけると嬉しいです!

twitter.com

というわけで、4月に就職するまで残された3ヶ月の自由時間で、自分の興味関心や好きなものに素直に従いながら徒然なるままに記事を書いていきます。そんな中で読者の皆様にとっても少しでも役立つ情報を届けられれば幸いです!
願わくば就職してからも、ブロックチェーンや中国という軸はぶらさず、社会人として働く中で得た新たな視点や知見を交えながら、余裕のあるときに記事を書いていければいいなと思っています。

それでは今後ともよろしくお願いいたします!
ご質問は質問箱、ご意見・ご要望はTwitterのDMまでお寄せください。

ブログ記事がお役に立ちましたらAmazonにてご支援いただけると喜びます。(ブロックチェーンや中国の他、国際金融や会計など雑多なジャンルが入っていますがご了承ください。